H30 愛知県(東海・北陸地区共通)第4章 薬事関連法規・制度 (PM問31-40)

問37(化粧品)は難。平成30年改定点から2か所出題あり。

問 31 医薬品の販売方法に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 薬局開設者は、一般の生活者に要指導医薬品を販売する場合、その薬局において医薬品の販売に従事する薬剤師に、対面により、医薬品医療機器等法施行規則で定める事項を記載した書面等を用いて、必要な情報を提供させ、必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない。

b 第3類医薬品を販売したときは、医薬品を購入した者の連絡先を書面等に記載し、保存するよう努める必要がある。

c 指定第2類医薬品を購入しようとする者から相談があった場合には、薬剤師又は登録販売者が情報の提供を行った後に、販売する必要がある。

d 第1類医薬品を販売した場合、医薬品の購入者が情報提供の内容を理解したことの確認の結果等を書面等に記載し、2年間保存しなければならない。

  a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正


一般用医薬品の販売におけるリスク区分に応じた情報提供・販売応需に関する問題。
これは頻出のポイントなので絶対に落とさないように。微妙な日本語の違い(義務か、努力義務か)に注意を。

a 正しい。要指導医薬品の販売は、「対面で」「書面等を用いて」行う必要がある。
b 正しい。問題慣れしていないと迷うかも。リスクの低い第3類医薬品も、保存するよう努める必要がある(努力義務)。但しドラックストア等で実際に行っているケースは殆どない。

c 正しい。
d 正しい。第一類医薬品、要指導医薬品に関しては販売記録は義務である。また、書面記載の日から2年間の保存義務がある。


正答・・・5


問 32 医薬品の陳列方法等に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 薬局開設者は、医薬品を他の物と区別して貯蔵し、又は陳列しなければならない。

b 店舗販売業者は、医薬品の貯蔵設備を設ける区域に立ち入ることができる者を特定しなければならない。

c 配置販売業者は、第1類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品を区分ごとに配置しなくてもよい。

d 店舗販売業者は、一般用医薬品を販売しない時間であっても、第3類医薬品を通常陳列し、又は交付する場所を閉鎖する必要はない。

  a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正 


医薬品の陳列方法等に関する問題。
bが平成30年の手引き改定・追加点に関する内容で??かもしれないが、他がわかれば正答できる。

薬局・店舗販売業を行う体制と定める省令により、「医薬品の貯蔵設備を設ける区域が、他の区域から明確に区別されていること」「医薬品の貯蔵設備を設ける区域に立ち入ることができる者の特定」が規定されている。

a 正しい。
b 正しい。
c 誤り。
d 誤り。実際、薬剤師や登録販売者が不在な時間帯に、ネット等で売り場を閉鎖している店舗を見たことある方も多いでしょう。

正答・・・3


問 33 店舗販売業者は、医薬品医療機器等法第29条の3に基づき、当該店舗を利用するために必要な情報を、当該店舗の見やすい場所に掲示しなければならない。 1~5で示される情報のうち、店舗販売業者が掲示しなければならない店舗の管理及び運営に関する事項として誤っているものはどれか。

1 店舗の管理者の氏名
2 店舗に勤務する者の名札等による区別に関する説明
3 店舗に勤務する薬剤師の薬剤師名簿の登録番号又は登録販売者の登録販売者名簿の登録番号
4 相談時及び緊急時の電話番号その他連絡先
5 取り扱う要指導医薬品及び一般用医薬品の区分


店舗販売業における掲示に関する問題。
余裕のある受験生は、実際の店舗の中で確認してみると良い。

3 誤り。勤務する薬剤師、登録販売者の名前を掲示する必要はあるが、登録番号の掲示義務はない

正答・・・3


問 34 医薬品の特定販売に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 店舗販売業者が、その店舗において、その店舗以外の場所にいる者に対して一般用医薬品を販売又は授与することは、特定販売に該当する。

b 店舗販売業者は、その店舗に貯蔵又は陳列していない医薬品も特定販売することができる。

c インターネットを利用して広告をするときは、ホームページに、特定販売を行う薬局製造販売医薬品(毒薬及び劇薬を除く。)又は一般用医薬品の使用期限を見やすく表示する必要がある。

d 特定販売であれば、一般用医薬品を購入しようとする者が対面による情報提供を希望しても、店舗販売業者は、その店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、対面によらずメールにて情報提供を行わせることができる。

  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正 


特定販売(いわゆるネット販売)に関する問題。
他地域では、特定販売については2問以上出題されることが多いが、当地域は今年も1題のみでした。

a 正しい。他に、要指導医薬品は特定販売できない点も合わせて押さえておこう。なお、今回問われていないが、煎じ用漢方薬に代表される薬局製造販売医薬品は特定販売可能である。
b 誤り。いわゆるドロップシッピングのような販売は認められておらず、貯蔵又は陳列していない医薬品は販売できない。
c 正しい。
d 誤り。特定販売において、対面又は電話により相談応需の希望があった場合には、薬局開設者は、その薬局において従事する薬剤師又は登録販売者に、対面又は電話により情報提供を行わせなければならない。

正答・・・4


問 35 医薬品医療機器等法施行規則第15条第1項及び第2項の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

第十五条 薬局開設者は、薬剤師、登録販売者又は一般従事者(その薬局において実務に従事 する薬剤師又は登録販売者以外の者をいう。第十五条の八第一項において同じ。)であることが容易に判別できるようその薬局に勤務する従事者に名札を付けさせることその他必要な措置を講じなければならない。

2 薬局開設者は、過去( a )のうち薬局、店舗販売業又は配置販売業において一般従事者(その薬局、店舗又は区域において実務に従事する薬剤師又は登録販売者以外の者をいう。) として薬剤師又は登録販売者の管理及び指導の下に実務に従事した期間及び登録販売者として業務(店舗管理者又は区域管理者としての業務を含む。)に従事した期間が( b ) して( c )に満たない登録販売者が付ける前項の名札については、その旨が容易に判別できるよう必要な表記をしなければならない。

  a b c
1 五年間 通算 二年
2 五年間 通算 一年
3 五年間 連続 二年
4 三年間 通算 二年
5 三年間 連続 一年


登録販売者の、いわゆる見習い期間(研修中)に関する問題。これも平成30年の手引き改定点である。

登録販売者として業務従事した期間が通算して2年に満たない登録販売者は、「登録販売者(研修中)」などの容易に判別できるような表記をすることが必要。

正答・・・1


問 36 次の1~5のうち、化粧品の効能・効果として、表示・標榜することが認められていないものはどれか。

1 日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。
2 毛髪にウェーブをもたせ、保つ。
3 口唇の荒れを防ぐ。
4 フケ、カユミがとれる。
5 乾燥による小ジワを目立たなくする。


医薬部外品化粧品の効能効果の範囲に関する問題。これは難しい。
化粧品より医薬部外品の方が、医薬品に近めな効能効果の範囲を持つが、これは難しすぎる。効能効果の範囲を丸暗記するのは無理なので、直前期で時間がなければ、この問題は深追いしない方が良いでしょう。

2 誤り。「 毛髪にウェーブをもたせ、保つ」は医薬部外品の効能効果の範囲として認められている。
他はすべて化粧品の効能効果の範囲である。

正答・・・2


問 37 医薬品の広告に関する記述について、正しいものはいくつあるか。

a (1)顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昂進させる)意図が明確であること、(2)特定の医薬品の商品名(販売名)が明らかにされていること、(3)一般人が認知できる状態であることのいずれの要件も満たす場合は、広告に該当すると判断される。

b 医薬品の効能・効果について、医師がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告してはならない。

c 医薬品の効能・効果が事実であれば、承認前であっても広告を行うことができる。

d 誇大広告等を禁止する医薬品医療機器等法上の規定は、広告等の依頼主だけでなく、その広告に関与するすべての人が対象となる。

1 1つ
2 2つ
3 3つ
4 4つ
5 正しいものはない


医薬品の広告に関する問題。

cが明らかに誤り。承認前の医薬品は広告することはできない。

正答・・・3


問 38 医薬品等適正広告基準に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 医薬品等適正広告基準においては、購入者等に対して、医薬品について事実に反する認識を得させるおそれがある広告のほか、過度の消費や乱用を助長するおそれのある広告についても不適正なものとされている。

b 一般用医薬品の効能・効果として、同じ有効成分を含有する医療用医薬品の効能・効果をそのまま標榜すれば、承認されている内容を正確に反映した広告といえる。

c 漢方処方製剤の効能・効果は、配合されている個々の生薬成分が相互に作用しているため、それらの構成生薬の作用を個別に挙げて説明することは不適当である。

d 食品又は化粧品について、医薬品的な効能・効果があるように見せかけ、一般の生活者に誤認を与えるおそれがある場合には、不適正な広告とみなされることがあるが、医薬品について、食品的又は化粧品的な用法が強調されているような場合には、不適正な広告とみなされることはない。 


医薬品等適正広告基準に関する問題。

a 正しい。
b 誤り。
c 正しい。
d 誤り。

正答・・・4


問 39 医薬品の適正な販売方法に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 医薬品の販売に合わせキャラクターグッズを提供して販売することは、医薬品の過度の消費や乱用を助長するおそれがあるとして、不当景品類及び不当表示防止法の限度内であっても、認められていない。

b 薬局及び店舗販売業において、許可を受けた薬局又は店舗以外の場所に医薬品を貯蔵又は陳列し、そこを拠点として販売に供するような場合は、医薬品医療機器等法の規定に違反するものとして取締りの対象となる。

c 配置販売業において、医薬品を先用後利によらず、現金売りにより販売することは認められていない。

d 販売側の都合や在庫処分を目的とし、購入者の利便性を考慮しない医薬品の組み合わせ販売であっても、医薬品の外部の容器又は被包に記載された医薬品医療機器等法に基づく記載事項が、使用される容器の外から明瞭に見えるようになっていれば問題ないとされている。

1(a、c) 2(b、c) 3(b、d) 4(a、d)


a 誤り。キャラクターグッズ等の景品類を提供しての販売は、不当景品類及び不当表示防止法の限度内であれば認められている。
b 正しい。
c 正しい。
d 誤り。

正答・・・2


問 40 医薬品医療機器等法に基づく行政庁の監視指導及び処分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 都道府県知事(薬局又は店舗販売業にあっては、その薬局又は店舗の所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長。以下「都道府県知事等」 という。)は、薬事監視員に、その薬局開設者又は医薬品の販売業者が医薬品を業務上取り扱う場所に立ち入らせ、無承認無許可医薬品、不良医薬品又は不正表示医薬品等の疑いのある物品を全て収去させなければならない。

2 厚生労働大臣は、医薬品による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、薬局開設者又は医薬品の販売業者に対して、医薬品の販売又は授与を一時停止することを命ずることができる。

3 都道府県知事等は、薬局開設者又は医薬品の販売業者に対して、一般用医薬品の販売等を行うための業務の体制が基準(薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令)に適合しなくなった場合において、その業務の体制の整備を命ずることができる。

4 都道府県知事等は、必要があると認めるときは、薬事監視員に、その薬局開設者又は医薬品の販売業者が医薬品を業務上取り扱う場所に立ち入り、従業員その他の関係者に質問させることができるが、従業員その他の関係者は、正当な理由なく答弁しなかったり、虚偽の答弁を行った場合には、50万円以下の罰金に処せられることがある。


薬局・店舗販売業者に対する行政庁の監視指導及び処分に関する問題。

1 誤り。「収去」に関する問題。無承認無許可医薬品、不良医薬品又は不正表示医薬品等の疑いのある物品を、試験のため必要な最少分量に限り、収去させることができる。
2 正しい。
3 正しい。
4 正しい。

正答・・・1

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