R2 関西広域連合 第3章 主な医薬品とその作用 (問31-40)

難問ばかり。特に問33(推奨すべき漢方)問38(使用期間)など新タイプの問題は対応難しい。

問31
気管支拡張成分のメチルエフェドリン塩酸塩を使用する前に、その適否につき、医師又は薬剤師に相談がなされるべき基礎疾患の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a 甲状腺機能障害
b 糖尿病
c 高血圧
d 心臓病

  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 正 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正


第5章で出題される、使用上の注意「相談すること」に関連した問題。
まず、気管支拡張成分のメチルエフェドリン塩酸塩アドレナリン作動性成分であることはすぐに判断できるように。
その為、高血圧、糖尿病、心臓病、甲状腺機能障害について、症状の悪化につながる恐れについて記載されている。メチルエフェドリンは感冒薬では非常によく配合されている成分の一つなので、感冒薬の添付文書があれば、是非確認を。

なお、同様にアドレナリン作動性成分のプソイドエフェドリン塩酸塩については、この4つの基礎疾患において「してはいけないこと」に記載されており、これらの基礎疾患を持つ場合は、(相談するではなく)服用を避けることとされている。

正答・・・3


問32
咳、痰及び喉の不快感に用いられる医薬品の生薬成分及び漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a トウキは、去痰作用を期待して用いられる。

b ヨクイニンは、去痰作用を期待して用いられる。

c 麦門冬湯は、体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるもののから咳、気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声に適すとされる。

d 駆風解毒湯は、体力に関わらず、喉が腫れて痛む扁桃炎、扁桃周囲炎に適すとされる。水又はぬるま湯に溶かしてうがいしながら少しずつゆっくり服用するとよい。

  a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 誤 正


咳、痰及び喉の不快感に用いられる生薬及び漢方処方に関する問題。
あまり出題されていない駆風解毒湯の判断が分かれ目。

a 誤り。
b 誤り。ヨクイニンはイネ科のハトムギの種皮を除いた種子を基原とする生薬で、肌荒れやいぼに用いられる。
c 正しい。頻出の麦門冬湯に関する内容。「乾燥感があるもののから咳」がキーワード。
d 正しい。喉の症状に用いられる漢方として、出題されるものは桔梗湯、駆風解毒散・駆風解毒湯の3種類あるが、「水又はぬるま湯に溶かしてうがいしながら少しずつゆっくり服用するのを特徴」と書かれているのは駆風解毒散・駆風解毒湯のみ。(但し、桔梗湯の方が販売現場でメジャーであり、同様にうがいしながら服用が推奨されるので、知識が多い受験生ほど判断に迷ったでしょう)

正答・・・3


問33
35歳女性、咳と咽喉・食道部の異物感の症状に良い漢方処方製剤はないかドラッグストアに相談に来られた。状態や症状を確認したところ、体力は中等度で、虚弱体質でもなく、比較的神経質で胃腸が弱く、足にむくみがあることがわかった。最も推奨すべき漢方処方製剤を一つ選べ。

1 半夏厚朴湯
2 柴朴湯
3 麻杏甘石湯
4 神秘湯
5 五虎湯


これは迷う。
「咽喉・食道部の異物感」のキーワードから、半夏厚朴湯柴朴湯までは容易に絞れるように。
そして、柴朴湯には「むくみの症状がある人等には不向き」の記載があるので半夏厚朴湯を選ぶことになる。
但し、そこまで憶えていない受験生が殆どと思われるので、半夏厚朴湯はカンゾウ(甘草)を含まないことから、むくみのある人にはより選択しやすいと類推しても正答には繋げられる。

正答・・・1


問34
胃に作用する薬に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。

a メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは、胃酸の中和作用のほか、胃粘膜を保護する作用もある。

b 乾燥酵母やカルニチン塩化物は、健胃成分として配合される場合がある。

c アルジオキサやスクラルファートは、健胃成分である。

d ピレンゼピン塩酸塩は、ノルアドレナリンの働きを抑える。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)


a 正しい。メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは制酸成分。胃酸の中和作用のほか、胃粘膜にゼラチン状の皮膜を形成して保護する作用もある。
b 正しい。
c 誤り。アルジオキサスクラルファートは胃粘膜保護・修復成分。
d 誤り。ピレンゼピン塩酸塩は胃液分泌抑制成分。(抗コリン薬とは明記されていないが)抗コリン作用をもつことを知っていれば判断できるはず。

正答・・・1


問35
胃腸の不調を改善する目的で用いられる生薬及び漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。

a オウバク、オウレン、センブリ等の生薬成分が配合されている健胃薬は、苦くて非常に飲みにくいので、散剤をオブラート等で包んで飲むとよい。

b 安中散は、体力中等度以下で腹部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、食欲不振、吐きけなどを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に適するとされる。

c 大黄甘草湯は体力に関わらず広く応用され、便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵、痔などの症状の緩和に適すとされる。

d センナ、ダイオウが配合された瀉下薬は生薬由来であるため、授乳中の女性でも安心して使用できる。

1(a、b) 2(b、c) 3(b、d) 4(c、d)


胃腸の不調を改善する目的で用いられる生薬及び漢方処方製剤に関する問題。

1 誤り。この「生薬・オブラート」に関する内容は頻出。
2 正しい。安中散に関する内容。「神経性胃炎」がキーワード。
3 正しい。大黄甘草湯に関する内容。

4 誤り。乳汁中に成分が移行し乳児が下痢する恐れがある。

正答・・・2


問36
止瀉成分に関する記述について、正しいものを一つ選べ。

1 ビスマスを含む成分は、妊婦または妊娠していると思われる女性に対して使用が推奨される。

2 タンニン酸アルブミンは、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。

3 ロペラミド塩酸塩配合の止瀉薬は、食あたりや水あたりによる下痢に用いる。

4 ベルベリンは、腸管内に生じた有害物質の吸着成分である。

5 収斂成分を主体とする止瀉薬は、腸粘膜を弛緩させることにより、腸粘膜を保護することを目的としている。


止瀉成分に関する問題。
ショック(アナフィラキシー)の記載がある成分は多数あるので、消去法的に選ぶ形になるでしょう。

1 誤り。ビスマスは収斂成分。基本的に妊娠中に推奨されるような医薬品はないので、このような記述はまず誤り。
2 正しい。なお、タンニン酸アルブミンは牛乳アレルギーでも頻出。
3 誤り。ロペラミド塩酸塩は代表的な止瀉薬成分(「トメダイン」など)。食あたりや水あたりによる下痢(感染性胃腸炎)が疑われる場合は適応対象ではない点は頻出。

4 誤り。ベルベリン塩化物は腸内殺菌成分。吸着成分は炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、乳酸カルシウムなどがある。
5 誤り。収斂成分は、腸粘膜をひきしめる(収斂)ことにより腸粘膜を保護するとされる。

正答・・・2


問37
瀉下成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a ヒマシ油は、妊婦や3歳未満の乳幼児では使用を避けることとされている。

b 刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬は一般に、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがある。

c 無機塩類は、腸内容物の浸透圧を下げることで糞便中の水分量を増やす。

d マルツエキスは、主に乳幼児の便秘に用いられるが、水分不足に起因する便秘には効果は期待できない。

  a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 誤 誤 正
5 正 正 誤 正


瀉下成分に関する問題。dはあまり問われていない内容で迷うが、a,b,cが判断できれば正答できる。

a 正しい。小腸刺激性成分のヒマシ油に関する内容。
b 正しい。例えばセンノシドやセンナには「流産・早産を誘発するおそれ」の記載がある。
c 誤り。無機塩類は酸化マグネシウムが代表例。腸内容物の浸透圧を上げることで糞便中の水分量を増やす
d 正しい。マルツエキスは主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスによって便通を促す。

正答・・・5


問38
一般用医薬品を一定期間使用して対処した場合であっても、症状の改善がみられないときに、継続して一般用医薬品を使用することが適当でない、対象成分を含む一般用医薬品とその使用期間の関係の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

対象成分を含む一般用医薬品 使用期間
a フマル酸第一鉄を含有する貧血用薬    1~3ヶ月
b ポリエンホスファチジルコリンを含有する高コレステロール改善薬    5~6日間
c センソを含有する強心薬 5~6日間
d ユビデカレノンを含有する循環器用薬 1~3ヶ月

  a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤


このタイプの問題は初めて?迷った受験生も多かったでしょう。

出題の手引きにおいて、服用期間の目安として具体的に記載があるのは、「5~6日間(短期間)」、「1週間位」、貧血用薬・循環器用薬(ユビデカレノン)の「2週間程度」、「比較的長期間(1ヶ月位)」、そして高コレステロール改善薬「しばらくの間(1~3ヶ月)」などがある。この服用期間の目安期間を服用しても症状の改善がない場合は、専門家に相談(受診喚起)になる。(他に禁煙補助剤の「添付文書で定められた期限」もあり)

a 誤り。鉄製剤(貧血用薬)の使用を2週間程度続けても症状の改善しない場合は、出血性の疾患による慢性的な血液の損失が原因で貧血症状が起きている可能性がある(⇒受診喚起)。
b 誤り。高コレステロール改善薬なので「しばらくの間(1~3ヶ月)」
c 正しい。強心薬については一般に、5~6日間使用して症状の改善がみられない場合は医療機関の受診を勧奨する。
d 誤り。、2週間位使用して症状の改善がみられなければ、心臓以外の病気が原因である可能性も考えられ、漫然と使用を継続することは適当でない。

正答・・・5


問39
心臓などの器官や血液に作用する薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a リュウノウは、中枢神経系の刺激作用による気つけの効果を期待して用いられる。

b パンテチンは、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える作用を示す。

c ビタミンB12は、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として用いられる。

d ヘプロニカートは、末梢の血液循環を改善する作用を示すとされる。

  a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 誤 正


これも、過去問・販売現場ともにマイナーな成分の知識が問われており難しい。

a 正しい。リュウノウ(龍脳)は「救心」にも含まれている。
b 誤り。パンテチンはLDL等の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、HDL産生を高める作用があるとされる。
c 誤り。これはビタミンC(アスコルビン酸)に関する内容。
d 正しい。

正答・・・5


問40
貧血の改善を目的として、貧血用薬(鉄製剤)に配合されるビタミン成分の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a ビタミンB1
b ビタミンB2
c ビタミンB6
d ビタミンC

  a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正


貧血用薬に関する問題。これも難しい。

手引きの記載は以下のとおり
貧血を改善するため、ヘモグロビン産生に必要なビタミンB6や、正常な赤血球の形成に働くビタミンB12や葉酸などが配合されている場合がある。ビタミンC(アスコルビン酸等)は、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として用いられる。」
この分野は、ビタミンB12ビタミンCなら対応できた受験生も多かったでしょうが、ビタミンB6に関する知識が問われると難易度は高い。

正答・・・5

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