H27 東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県 第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識(問1-10)

サービス問題・頻出内容ばかり。10問正解も十分狙える。

問1 医薬品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 医薬品は、多くの場合、人体に取り込まれて作用し、効果を発現させるものである。

b 医薬品は人体にとって異物(外来物)であるため、好ましくない反応(副作用)を生じる場合もある。

c 健康被害の有無にかかわらず、医薬品への異物混入や変質等がある場合は、製造販売業者による製品の回収等の措置がなされることがある。

    a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 誤 誤 正
4 誤 正 誤
5 正 誤 誤

サービス問題。bの表現は最初違和感を感じるかもしれないが、常識的に判断すれば良いだけ。

a 正しい。
b 正しい。初めて解いた時は「異物(外来物)」という言葉に違和感を感じるが、手引きの記載どおり。
c 正しい。最近の例では、2015.10月に、水虫治療薬数種類が「原薬メーカーのGMP上の不備」という理由で回収された。

正答・・・1

問2 医薬品のリスク評価に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 少量の医薬品の投与では、発がん作用、胎児毒性や組織・臓器の機能不全が生じることはない。

b 少量の医薬品の投与では、長期投与しても慢性的な毒性が発現することはない。

c 医薬品の効果とリスクは、薬物暴露時間と暴露量との積で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。

a b c
1 正 正 正
2 正 誤 誤
3 誤 正 誤
4 誤 誤 正
5 正 誤 正

医薬品のリスク評価に関する問題。
サービス問題。cの文章が難しいが、a,bの判断ができるだけで正答できてしまう。

a 誤り。これは常識的に読み取れば判断できるでしょう。
b 誤り。これも常識的に判断できる。初めての受験生は手引きで内容部分をチェックしておきましょう。
c 正しい。

正答・・・4

問3 健康食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 「機能性表示食品」は、疾病に罹患していない者の健康の維持及び増進に役立つ旨又は適する旨(疾病リスクの低減に係るものを除く。)を表示するものである。

b 「栄養機能食品」は、各種ビタミン、ミネラルに対して「栄養機能の表示」ができる。

c 健康補助食品(いわゆるサプリメント)の中にはカプセル、錠剤等の医薬品と類似した形状で発売されているものも多く、誤った使用法により健康被害を生じた例も報告されている。

   a b c
1 誤 正 正
2 正 誤 誤
3 正 正 正
4 誤 誤 誤
5 誤 誤 正

これは知識がないと正答できないが、栄養機能食品トクホ(特定保健用食品)機能性表示食品の違いは第4章でも頻出なので、必ず区別できるように。

a 正しい。機能性表示食品は今年から新たに加わった内容。特にテレビCMでは、目に良いとされるルテインの宣伝を良く見かけます。関連記事:ルチン(Rutin)・・・ルテイン(Lutein)とは異なります
b 正しい。栄養機能食品は、ビタミンやミネラルの「栄養機能の表示」ができる。いわゆる「トクホ」(特定保健用食品)との、ひっかけ問題には注意
c 正しい。

正答・・・3

問4 医薬品の副作用に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組 合せはどれか。

世界保健機関(WHO)の定義によれば、医薬品の副作用とは、「疾病の( a )、診断、治療のため、又は身体の機能を正常化するために、人に( b )量で発現する医薬品の有害かつ( c )反応」とされている。

a b c
1 予防 通常用いられる 意図しない
2 検査 通常用いられる 予測できる
3 検査 用いられる最小 意図しない
4 予防 用いられる最小 予測できる
5 予防 用いられる最小 意図しない

WHOの医薬品の副作用い関する定義は良く出題されている。いつでも正答できるように。

正答・・・1

問5 アレルギー(過敏反応)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 医薬品によるアレルギーは、医薬品の薬理作用等とは関係なく起こり得るものである。

b 外用薬は、アレルギーを引き起こすことはない。

c 医薬品にアレルギーを起こしたことがない人でも、病気等に対する抵抗力が低下している状態などの場合には、医薬品がアレルゲンになりやすくなり、思わぬアレルギーを生じることがある。

    a b c
1 正 正 正
2 正 誤 正
3 誤 正 誤
4 誤 誤 誤
5 誤 誤 正


アレルギーに関する問題。

a 正しい。
b 誤り。当然外用薬でもアレルギーの恐れはなる。
c 正しい。販売実務の上でも重要な知識。

正答・・・2


問6 医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 眠気や口渇等の比較的よく見られる症状は、副作用といわない。

b 副作用は、容易に異変を自覚できるものばかりでなく、直ちに明確な自覚症状として現れないこともある。

c 一般用医薬品は、通常、その使用を中断することによる不利益よりも、重大な副作用を回避することが優先される。

  a b c
1 正 正 正
2 正 誤 誤
3 誤 正 正
4 誤 誤 誤
5 誤 誤 正

医薬品の副作用に関する問題。常識的に読み取れば十分正答できる。

a 誤り。明らかに誤り。口渇や眠気も副作用である。
b 正しい。たとえば薬物の長期連用による肝障害は、自覚症状がでるまで時間を要する場合がある。
c 正しい。常識的に判断できるでしょう。

正答・・・3

問7 医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 小児に用いる場合、成人用の医薬品を半分にして飲ませれば、特に有害事象につながる危険性はない。

b 医薬品は、その目的とする効果に対して副作用を生じる危険性が最小限となるよう、使用する量や使い方が定められている。

c 一般用医薬品には習慣性・依存性がある成分を含んでいるものがあり、そうした医薬品がしばしば乱用されることが知られている。

a b c
1 正 正 正
2 正 誤 誤
3 誤 正 誤
4 誤 誤 正
5 誤 正 正

医薬品の使用に関する問題。特別知識がなくても常識的に判断すれば正答できる。

a 誤り。常識的いおかしいとわかるでしょう。
b 正しい。
c 正しい。例えば習慣性・依存性のあるコデインリン酸塩を含む咳止めシロップのイッキ飲み等の事例がある。

正答・・・5

問8 医薬品と食品との飲み合わせ等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 酒類(アルコール)をよく摂取する者は、代謝機能が高まっていることが多く、アセトアミノフェンなどでは、通常よりも代謝されやすくなることがある。

b カフェインやビタミンAのように、食品中に医薬品の成分と同じ物質が存在するために、それらを含む医薬品と食品を一緒に摂ると過剰摂取となるものもある。

c 外用薬や注射薬であっても、食品の摂取によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性がある。

    a b c
1 誤 正 正
2 正 誤 正
3 誤 正 誤
4 正 誤 誤
5 正 正 正


医薬品と食品との飲み合わせ等に関する問題。

a 正しい。これは頻出内容。飲酒で肝代謝機能が高まった者のアセトアミノフェンの代謝亢進の内容ついては、度々出題されている。
b 正しい。例えばカフェインはコーヒーなどの食品に含まれるが、総合感冒薬にも良く配合されている。
ビタミンAは脂溶性ビタミンの1種であり、視覚の正常化(特に夜間視力の維持)や、皮膚や粘膜機能を正常に保つために重要な栄養素。肉類の他、八つ目鰻に多く含まれる事は有名。関連記事:ビタミンA(レチノール)・・夜盲症(とり目)・目の乾燥感
c 正しい。

正答・・・5

問9 小児等への医薬品の使用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 医薬品の使用上の注意において、「小児」とは、小学生以下を指す。

b 小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相 対的に低い。

c 小児は、肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品の成分の代謝・排泄に時間が かかり、作用が強く出過ぎたり、副作用がより強く出ることがある。

d 一般に乳幼児は、容態が変化した場合に、自分の体調を適切に伝えることが難しいため、医薬品を使用した後は、保護者等が乳幼児の状態をよく観察することが重要である。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

小児への医薬品の使用に関する問題。

a 誤り。医薬品使用における小児の区分:乳児:1歳未満、幼児:7歳未満、小児:15歳未満 は毎年出題される。
b 誤り。これも頻出内容。小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が長く、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い
c 正しい。
d 正しい。

正答・・・5

問10 妊婦又は妊娠していると思われる女性及び高齢者への医薬品の使用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 医薬品の使用上の注意において、「高齢者」とは、75歳以上を指す。

b 一般に高齢者は、基礎体力や生理機能の衰えの度合いは個人差が大きく、年齢のみから一概にどの程度リスクが増大しているかを判断することは難しい。

c 便秘薬は、その成分や用量によっては流産や早産を誘発するおそれがある。

d ビタミン含有製剤の服用によって胎児に先天異常を起こすことはない。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

妊婦・高齢者等への医薬品の使用に関する問題。

a 誤り。これもほぼ毎年出題される。医薬品の使用上の注意等において「高齢者」は、おおよその目安として65歳以上
b 正しい。
c 正しい。例えばセンナ・センノシドは、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、使用を避ける。
d 誤り。例えばビタミンA製剤を妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。

正答・・・3
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