R1 愛知県(東海・北陸地区共通)第3章 主な医薬品とその作用(問21-30)

問28(生薬)は迷うが、それ以外は易しいレベル

問21
かぜ薬の配合成分とその配合目的との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

(配合成分) (配合目的)
a イソプロピルアンチピリン - 発熱を鎮め、痛みを和らげる
b デキストロメトルファン臭化水素酸塩 - 咳を抑える
c クレマスチンフマル酸塩 - 痰の切れを良くする
d グアイフェネシン - くしゃみや鼻汁を抑える

  a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正


かぜ薬の配合成分、配合目的に関する問題。

a 正しい。イソプロピルアンチピリンは(非ピリン系ではなく)「ピリン系」の解熱鎮痛成分であることも押さえておこう。市販薬ではセデスブランドが有名。
b 正しい。デキストロメトルファン臭化水素酸塩は非麻薬性の鎮咳成分。医療用ではメジコンで知られる。

c 誤り。クレマスチンフマル酸塩は代表的な抗ヒスタミン成分。医療用では「テルギンG」としても有名
d 誤り。グアイフェネシンは去痰成分で気道粘膜からの粘液の分泌を促進する。

正答・・・3


問22
アスピリン(別名アセチルサリチル酸)に関する記述のうち、正しいものはどれか。

1 アスピリンは、他の解熱鎮痛成分に比較して胃腸障害を起こしにくいとされている。

2 アスピリンには血液を凝固しにくくさせる作用があるため、胎児や出産時の母体への影響を考慮して、出産予定日12週間以内の妊婦への使用を避けることとされている。

3 アスピリン喘息は、アスピリン特有の副作用であり、他の解熱鎮痛成分では起こらない。

4 アスピリンは、ピリン系の解熱鎮痛成分である。


アスピリン(別名アセチルサリチル酸)に関する問題。

1 誤り。アスピリンは、他の解熱鎮痛成分に比較して胃腸障害を起こしやすい。
2 正しい。なお、医療用医薬品のアスピリンは血栓予防薬の成分としても用いられていることも押えておこう。
↓医療用の抗血栓薬として使用されているアスピリン製剤

3 誤り。「アスピリン喘息」はアスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性がある。
4 誤り。アスピリンは「非ピリン系」である。
なお、一般用医薬品(≒この試験で)で「ピリン系」ときたらイソプロピルアンチピリンである。
セデスブランドに配合されていることが知られる。(IPAはイソプロピルアンチピリンのこと)
↓アマゾンサイト


正答・・・2


問23
第1欄の記述は、鎮痛の目的で用いられる漢方処方製剤に関するものである。該当する漢方処方製剤は第2欄のどれか。

第1欄
体力に関わらず、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛に適すとされる。ただし、症状があるときのみの服用にとどめ、連用は避ける。
まれに重篤な副作用として、肝機能障害のほか、間質性肺炎、鬱血性心不全や心室頻拍を生じることが知られており、心臓病の診断を受けた人では使用を避ける必要がある。

第2欄
1 桂枝加朮附湯
2 薏苡仁湯
3 当帰四逆加呉茱萸生姜湯
4 呉茱萸湯
5 芍薬甘草湯


鎮痛の目的で用いられる漢方処方製剤に関する問題。
これは容易に判断できるように。
この試験で「こむら返り」の漢方薬とくれば芍薬甘草湯。医療用でも68番で良く知られる。
他の選択肢では呉茱萸湯は頭痛向けの漢方として知られる。カンゾウを含まない漢方として頻出である。
関連記事:桂枝加朮附湯薏苡仁湯当帰四逆加呉茱萸生姜湯

正答・・・5


問24
眠気を促す薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a ジフェンヒドラミン塩酸塩を含有する催眠鎮静薬を服用する場合は、飲酒を避ける必要がある。

b ブロモバレリル尿素は、反復して摂取しても依存を生じることはない。

c 酸棗仁湯は、体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安、不眠などがあるものの不眠症、神経症に適すとされるが、胃腸が弱い人、下痢又は下痢傾向のある人では、消化器系の副作用(悪心、食欲不振、胃部不快感等)が現れやすい等、不向きとされる。

d 抑肝散は、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳
症、歯ぎしり、更年期障害、血の道症に適すとされるが、心不全を引き起こす可能性がある。

  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正


眠気を促す薬及びその配合成分に関する問題。
この分野では、市販の睡眠改善薬に使用される抗ヒスタミン薬、ジフェンヒドラミン塩酸塩はしっかり押えておきたい(代表例:ドリエル)。

a 正しい。
b 誤り。ここで第4章で頻出の厚生労働大臣が指定する濫用のおそれのある医薬品を確認しておきたい。
濫用のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品は以下のとおり

・エフェドリン
コデイン(鎮咳去痰薬に限る。)
ジヒドロコデイン(鎮咳去痰薬に限る。)
ブロムワレリル尿素
プソイドエフェドリン
メチルエフェドリン(鎮咳去痰薬のうち、内用液剤に限る。)
 
c 正しい。関連:酸棗仁湯
d 正しい。最後の「心不全」の記述がクセモノだが、手引きどおりの内容である。関連:抑肝散

正答・・・2


問25
眠気防止薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 眠気防止薬は、一時的に精神的な集中を必要とするときに、眠気や倦怠感を除去する目的で使用されるものである。

b 小児用の眠気防止薬はないが、小・中学生の試験勉強に効果があると誤解されて誤用事故を起こした事例も知られており、15歳未満の小児に使用されることがないよう注意が必要である。

c かぜ薬やアレルギー用薬などを使用したことによる眠気を抑えるために眠気防止薬を使用することは適切ではない。

d 細菌やウイルスなどに感染したときに生じる眠気は、生体防御の重要な一端を担っている病態生理的反応であり(睡眠により免疫機能が高まる。)、そのようなときに眠気防止薬で睡眠を妨げると、病気の治癒を遅らせるおそれがある。

  a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正


眠気防止薬に関する問題。
カフェインの記事も確認を。

a 正しい。
b 正しい。
c 正しい。
d 正しい。

正答・・・5


問26
鎮咳去痰薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a ジヒドロコデインリン酸塩は、長期連用や大量摂取によって倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。

b 非麻薬性鎮咳成分であるノスカピンは、延髄の咳嗽中枢に作用する。

c カルボシステインは、気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。

d ブロムヘキシン塩酸塩は、気道の炎症を和らげることを目的として配合される。

1(a、b) 2(b、c) 3(c、d) 4(a、d)


鎮咳去痰薬の配合成分に関する問題。

a 正しい。麻薬性鎮咳成分のコデインリン酸塩ジヒドロコデインリン酸塩は超頻出。依存性についても良く問われます。
b 正しい。ノスカピンは頻出の麻薬性鎮咳成分。
c 誤り。カルボシステインは代表的な去痰成分。医療用では「ムコダイン」として知られる。

d 誤り。ブロムヘキシン塩酸塩は去痰成分。
↓ブロムヘキシン塩酸塩配合の総合感冒薬


正答・・・1


問27
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a ジフェニドール塩酸塩は、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断を受けた人では、その症状を悪化させるおそれがある。

b ジメンヒドリナートは、延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示し、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である。

c アミノ安息香酸エチルは、胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげ、乗物酔いに伴う吐きけを抑えることを目的として配合されている場合がある。

d メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが早く持続時間が短い。

  a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正


鎮暈薬(乗物酔い防止薬)の配合成分に関する問題。

a 正しい。ジフェニドール塩酸塩は抗めまい成分。抗ヒスタミン薬と類似の薬効を示すことから、排尿困難のある方や緑内障に関する注意「相談すること」が記載されている。
b 正しい。ジメンヒドリナートは、ジフェンヒドラミンテオクル酸塩の一般名で抗ヒスタミン薬。専ら乗物酔い防止薬に配合される。
c 正しい。アミノ安息香酸エチルは局所麻酔成分。局所麻酔作用で胃粘膜の知覚を麻痺させ、反射性嘔吐を予防する。「アネロンニスキャップ」等に配合されている。
今回問われていないが、6歳未満の小児には使用を避ける(メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため)点も合わせて憶えておきたい(第5章でも頻出)。
d 誤り。メクリジン塩酸塩は乗物酔い防止薬に使用される成分。他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが遅く持続時間が長い特徴がある。なお、OTCでは「トラベルミンファミリー」に配合されている。


正答・・・1


問28
鎮咳去痰薬に配合される生薬成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 キョウニンは、バラ科のホンアンズ、アンズ等の種子を基原とする生薬で、体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を鎮静させる作用を示すとされる。

2 オウヒは、バラ科のヤマザクラ又はその他近縁植物の、通例、周皮を除いた樹皮を基原とする生薬で、去痰作用を期待して用いられる。

3 バクモンドウは、ヒメハギ科のイトヒメハギの根を基原とする生薬で、去痰作用を期待して用いられる。

4 シャゼンソウは、オオバコ科のオオバコの花期の全草を基原とする生薬で、去痰作用を期待して用いられる。


鎮咳去痰薬に配合される生薬成分に関する問題。
生薬の問題はどうしても難易度が高くなる。この分野は漢字で名前を憶えた方が知識は定着しやすい。

1 正しい。キョウニン(杏仁)に関する内容。後半部分の判断が迷うが手引きどおりである。
2 正しい。オウヒ(桜皮)に関する内容。
3 誤り。バクモンドウ(麦門冬)はユリ科のジャノヒゲの根の膨大部を基原とする生薬。麦門冬湯の主薬で鎮咳、去痰、滋養強壮等の作用があるとされている。ヒメハギ科のイトヒメハギの根を基原とする生薬はオンジ(遠志)。
4 正しい。シャゼンソウ(車前草)に関する内容。オオバコがキーワード

正答・・・3


問29
口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a トローチ剤やドロップ剤は、噛み砕いて飲み込んでしまうと効果は期待できない。

b セチルピリジニウム塩化物は、口腔内や喉に付着した細菌等の微生物を死滅させたり、その増殖を抑えることを目的として用いられる。

c グリチルリチン酸二カリウムは、喉の粘膜を刺激から保護する成分として配合されている場合がある。

d クロルフェニラミンマレイン酸塩は、咽頭の粘膜に付着したアレルゲンによる喉の不快感等の症状を鎮めることを目的として配合されている場合がある。

  a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正


口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)に関する問題。
cの判断が多少迷う。

a 正しい。トローチは口腔内及び咽頭部において局所的に作用させるため、口中で噛まずにゆっくり溶かすように使用する。
b 正しい。セチルピリジニウム塩化物はトローチ剤に用いられる殺菌消毒成分。

c 誤り。カンゾウ由来成分であるグリチルリチン酸二カリウムは抗炎症成分。保護成分ではない。併せて過剰摂取による偽アルドステロン症の副作用についても学習しておきたい。
d 正しい。クロルフェニラミンマレイン酸は頻出の抗ヒスタミン成分。かぜ薬では頻用されている一方で、この分野(口腔咽喉薬)で使用されている製品は殆どない。

正答・・・2


問30
胃の薬及びその配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは、胃酸の中和作用のほか、胃粘膜にゼラチン状の皮膜を形成して保護する作用もあるとされる。

2 テプレノンは、胃粘膜保護・修復成分として配合されている場合がある。

3 ピレンゼピン塩酸塩は、消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示すとされる。

4 オウバクのような苦みのある生薬成分を含む健胃薬は、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用することが適当である。


胃の薬及びその配合成分に関する問題。

1 正しい。メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは制酸成分。なお、〇〇アルミン酸〇〇という名称からわかる通り、構造式にアルミニウムを含んでおり、透析患者では使用を避ける。(アルミニウム脳症、アルミニウム骨症の恐れ)
2 正しい。テプレノンは胃粘膜保護・修復成分。市販薬では「セルベール」の主成分として知られる。

3 正しい。ピレンゼピン塩酸塩は胃液分泌抑制成分に分類され、消化器への動きには影響を殆ど与えずに胃液の分泌を抑えるとされる。その作用機序から「M1ブロッカー」と呼ぶこともある。
一般用医薬品では「ガストール細粒」等に配合されている。
4 誤り。良く出題される知識。センブリやオウバク、オウレン等は、生薬のもつ味や香りにより、味覚や嗅覚を刺激して反射的な唾液や胃液の分泌を促すことが期待される。その為、オブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法は適当でない。

正答・・・4

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