「夜盲症(とり目)」「妊婦の過剰摂取注意」がキーワード。

ビタミンAは脂溶性ビタミンの1種であり、視覚の正常化(特に夜間視力の維持)や、皮膚や粘膜機能を正常に保つために重要な栄養素です。
成分名として、「レチノール」などと表記されることも理解しておきましょう。
「夜盲症(とり目)」とは、夜間視力が健常人に比べ極端に落ちる病気ですが、ビタミンAが不足すると、網膜状での暗順応に必要な物質(ロドプシン)を生成できず、そのような症状がでることが知られています。

また、不足すると粘膜機能が弱まり、感染症にもかかりやすくなるとも言われています。

但し、食糧が豊富な現代ではビタミンAを多く含む肉類(特にレバーに多い)や、プロビタミンA(ビタミン前駆体)を多く含む緑黄色野菜をしっかり摂っていれば、ビタミンAが不足する心配はまずありません。しかし、栄養状態の悪いアフリカ諸国等の子供は、夜盲症や目の乾燥が進み、失明に至ることもあります。

なお。プロビタミンAとしては、β-カロテンが良く知られており、体内で変換されてレチノールになります。
(90年代に、大塚製薬のファイブミニプラスのCMで「β-カロチン」という言葉が世間に知れ渡りました。なお2000年頃からβ-カロテンと呼ばれるようになっています。)


現在、ビタミンAを含む一般用医薬品は、僅かしかありません。

代表的なものに「八つ目鰻キモの油」「カワイ肝油ドロップS」があります。
特に、八つ目鰻には、ビタミンAを多く含む食品として知られていました。

これらは昔から特徴的なパッケージで、買ったことが無い人でも見憶えがある方もいるでしょう。特に年配者には馴染みがあります。


なお、一般用医薬品でのビタミンAの効能は「目の乾燥感、夜盲症(とり目)、病中病後の体力低下時、発育期、妊娠授乳期のビタミンA補給」などと書かれています。



出題の手引き(H27.4)における関連した記載は以下のとおり

「ビタミンAは、夜間視力を維持したり、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である。」

「ビタミンA主薬製剤は、レチノール酢酸エステル、レチノールパルミチン酸エステル、ビタミンA油、肝油等が主薬として配合された製剤で、目の乾燥感、夜盲症(とり目)の症状の緩和、また、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時、発育期等のビタミンAの補給に用いられる。」

⇒キーワードは「レチノール」「夜盲症(とり目)」。

「一般用医薬品におけるビタミンAの1日分量は4000国際単位が上限となっているが、妊娠3ヶ月前から妊娠3ヶ月までの間にビタミンAを1日10000国際単位以上摂取した妊婦から生まれた新生児において先天異常の割合が上昇したとの報告がある。」

⇒ビタミンAの効力の表示には「国際単位(IU)」が用いられています。余裕があれば数値も憶えて。

「そのため、妊娠3ヶ月以内の妊婦、妊娠していると思われる女性及び妊娠を希望する女性では、医薬品以外からのビタミンAの摂取を含め、過剰摂取に留意する必要がある。」

⇒妊婦に関する過剰摂取への注意は、時折出題されています。