代表的な補気剤。「中」は胃腸をイメージすると良い。

補中益気湯は、「気」を補う漢方薬であり、特に胃腸が弱っている場合の虚弱体質や疲労倦怠の方に用いられます。

ここで、補中益気湯の「補中」の意味について、少し触れたいと思います。

中医学では、体(五臓六腑)を頭から足に向かって、三焦(上焦、中焦、下焦)に分ける概念があり、その中で中焦は、おおよそ胃腸部分を指します。この補中益気湯は、特に「中焦」に働くので、胃腸の弱った方に適すると言われています。

構成生薬は以下の10種類です。

オウギ(黄耆)、ニンジン(人参)、ソウジュツ(蒼朮)orビャクジュツ(白朮)、サイコ(柴胡)、トウキ(当帰)、ショウマ(升麻)、チンピ(陳皮)、タイソウ(大棗)、ショウキョウ(生姜)、カンゾウ(甘草)

補気のオウギ(黄耆)が主薬です。他にショウマ(升麻)は気を挙げる働きがあり特徴的な生薬です。

医療用医薬品としても、良く使われている漢方薬の一つです。補気剤としては一番使用されているでしょう。
例えば、風邪で長引いた高齢者などに使用されています。

一般用医薬品としても、いつくか製品が販売されています。十全大補湯に比べ知名度は高く、製品数も多いです。


出題の手引きの記載内容は以下のとおり。十全大補湯とは区別できるようにしましょう。

体力虚弱で元気がなく胃腸の働きが衰えて、疲れやすいものの虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、寝汗、感冒に適すとされる。まれに重篤な副作用として、間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られている。」

⇒十全大補湯との区別するにあたり、「胃腸の働きが衰えて」がキーワードになります。