業界経験がないと理解が難しいが、出題頻度は高い。「特定の購入者の求めに応じて」、「あらかじめ小分けは×」、「配置販売業では禁止」あたりが出題されている。

まず、出題の手引き(H27)における記載内容は

薬局、店舗販売業及び卸売販売業では特定の購入者の求めに応じて医薬品の包装を開封して分割販売(いわゆる「量り売り」、「零売」と呼ばれることもある。)することができる。ただし、分割販売する場合には、法第50条の規定に基づく容器等への記載事項、法第52条の規定に基づく添付文書等への記載事項について、分割販売する薬局開設者又は医薬品の販売業者の責任において、それぞれ表示又は記載されなければならない。ただし、医薬品をあらかじめ小分けし、販売する行為は、無許可製造、無許可製造販売に該当するため、認められない。」

配置販売業では、医薬品を開封して分割販売することは禁止されている」

しかし、現在、薬局・店舗販売業で頻繁に行われている行為ではありませんので、業界経験のない受験生には、かなりイメージしずらいでしょう。試験対策では丸暗記でも良いでしょうが、具体例を理解しておくと良いでしょう。


薬局・店舗販売業における「分割販売」

個人経営の薬局が少なくなった現在、行われている所は限られています。

例えば、500gサイズのワセリンが一般用に販売されていますが、300gあれば十分という「特定の購入者の求め」に応じて、別容器に移して販売が可能ということです。

また、泌尿器用薬として試験にも登場する「ウワウルシ」は、煎じ用に500g包装が販売されていますが、500gも必要ないという「特定の購入者の求め」に応じて、少量を分割販売することが可能です。

その際、容器等に必要な記載事項(商品名,ロット,用法用量等)を記載する必要があります。

しかし、これらを「あらかじめ小分けして販売」する行為は、製造販売に該当するためダメということです。


他にも、相談漢方薬局向けに、漢方薬のエキス剤で500g包装の製品(コタロー匙倶楽部等)も、個々の相談者に必要量を販売すれば「分割販売」と言えるでしょう。


卸売販売業における「分割販売」

一方、卸売販売業では、調剤薬局向けに医療用医薬品の分割販売が行われており、不動在庫に悩む薬局向けに、近年非常にニーズが高まっています。

例えば、箱入り100錠が最小単位の医薬品でも、「必要な10錠だけ購入」ということが可能になります。
もちろん対象品は限られていますが、注文すると、通常翌日以降に届けてくれます。
 
調剤薬局では、新薬の登場、ジェネリック医薬品の普及等により、取り扱い在庫数が増加しており、特に広域に処方箋を応需している所では、尚更です。
医療用医薬品の性質上、不動在庫になっても割引セールもできない為、分割販売を利用し在庫リスクを最小限にする取組みが行われています。